桃鉄で地理を学ぶ〜学習本登場! 中学受験に対応? 社会に親しむために

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ありそうでなかった桃鉄で地理を学ぶ学習本『桃太郎電鉄でわかる都道府県大図鑑』が出版されました。
桃鉄=桃太郎電鉄は、子どもから大人まで楽しめる定番のボードゲーム形式のコンピュータゲーム・テレビゲームシリーズ。
その学習本は、タレントとしても活動する東進ハイスクールの専任講師、村瀬 哲史氏。
どうせ遊ぶなら勉強につなげたいもの。さっそく使い方を解説します。

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ついに登場、桃鉄学習本

桃太郎電鉄とは

まず、コンピュータゲーム・テレビゲームシリーズ『桃太郎電鉄』は、コナミホールディングス、 ハドソンなどが販売するボードゲームです。

TOP | 桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~ (桃鉄) 公式サイト|すごろくパーティーゲームの決定版!
桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~ (桃鉄) 公式サイト 総監督/ゲームデザイン さくまあきら

最新の「桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜」は、Nintendo Switch用に2020年に販売され、早くも販売数累計300万を突破しています。
基本的な遊び方は極めてシンプルでサイコロを振って、出た目の数だけ進める、日本地図をベースにしたすごろく形式。
登場する地名は、たとえば福島県なら福島駅・いわき駅・会津若松駅・郡山駅・喜多方駅といった具合に、小学生が地理で学ぶ重要な地名が頻出します。
また、各駅では、条件によって「物件」を購入できるのですが、福島駅なら「桃園」、会津若松駅なら「白虎隊グッズ屋」といった具合に、特産品・主要産業や実際の歴史に密接に関連していて、遊びながら地理を学べるようになっています。
対象年齢も「CERO A」といった全年齢対象という年齢レーティングになっていて、小さいお子さんでも安心して遊べるゲームです。

個人的にテレビゲームを積極的におすすめはしませんが、この「桃鉄」は、親子で地理を学べるという点で、数少ないおすすめできるゲームです。

桃鉄は、すごろく形式ですので、短時間で楽しむこともでき、勉強の視点を持って遊べば、FORTNITEなどに比べてはるかにすぐれたゲームです。ちなみに、ゲームでは、受験生向けではありませんが、Minecraftも建築につながる創造力やプラグラミング的思考を身につけられるものとして注目しています。
※Nintendo Switchは任天堂の登録商標です。 

著名予備校講師の学習本

そして、ゲームの発売から半年あまり、ついに登場したのが学習本、『桃太郎電鉄でわかる都道府県大図鑑、です。

著者は、東進ハイスクール地理科講師の村瀬哲史氏です。

高校教諭の経歴も持つ村瀬氏。フジテレビの『ネプリーグ』などバラエティ番組にも出演する著名予備校講師で、丸暗記ではなく”考えることが面白くなる地理”をモットーにした授業が好評です。

そして、この本は中学受験でも一般的なB5サイズ。オールカラー刷りです。
「はじめに」には次のように記されています。

この本は、『桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜』の世界観を楽しみながら、47都道府県の特徴や、産業・名所・名産品・伝統文化が学べる大図鑑です。都道府県ごとに、地図や写真、文章を見ながら「地理」の知識が自然に身につきます。

北海道・東北などの「各地方のページ」、「各都道府県のページ」「各地方の物件名一覧」に分かれています。
各地方のページでは、ゲームの画面を使った地図とともに、地方の特徴が記されています。
たとえば、北海道では、

  • 47都道府県で面積が最大で、日本の国土面積の約2割を占める
  • 農業や漁業、酪農が盛んで、牛乳やチーズ、バターなどの乳製品を日本全国に出荷

など、小学生、特に中学受験生は知っておきたい特徴がコンパクトにまとめられています

さらに、各都道府県のページでは、場所と名産品がフルカラーで掲載されています。
例えば青森県のページでは、大間まぐろ、五所川原駅にある立ちねぶた記念館などの名産品や観光名所、また、りんごの生産量が日本一であることなどが記載されています。

桃鉄学習本、中学受験対策になるのか?

中学受験にもつながる知識が満載

では、この書籍、中学受験対策として活用することはできるのでしょうか?

例えば、比較的ゲーム上の情報量が少ない鳥取県について見てみます。

本の「鳥取県」のコーナーでは、次のようなワード・知識が網羅されています。

  • 鳥取砂丘が日本海から打ち上げられた砂や風が運ばれてできたもので、観光地であること。
  • 日本一人口が少ないこと
  • 境港は紅ズワイガニの水揚げが盛んなこと
  • 二十世紀梨の栽培が明治時代に始まったこと
  • 砂丘らっきょうの栽培が盛んなこと
  • 境港市は、水木しげるの出身地で、「水木しげるロード」があること   など。

このほか、名産品として、いなり寿司のような炊き込みご飯「ののこめし」があることや、ナガイモの栽培も盛んなことなどが記されています。また、「桃鉄に出てくる駅名と物件名一覧」では、鳥取の豆腐ちくわ屋、ピンクカレー屋、ナガイモ畑、ラッキョウ畑、スイカ畑、二十世紀梨園、新甘泉梨園、境港のののこめし屋、海鮮市場、イワシ漁船団、紅ズワイガニ漁船団、妖怪ロードなどが掲載されています。

この点、鳥取市も境港市も中学受験では地名として全受験生が抑えておかなければいけない基本知識で、漁港としての境港の水揚げ量は全国5位で日本有数の漁港であることは非常に重要です。
また、二十世紀梨やらっきょうの産地であることも大事で、鳥取砂丘も常識にしておきたいところです。
この本を使うことによって、中学受験にも通用する最低限の知識を、ゲームを通して学ぶことは可能です。

受験に必ずしもつながらない知識も 使い方は工夫を

ただ、こうした「重要知識」と並んで、「ののこめし」など特産品の情報も並んでいて、全国を見渡しても、必ずしも中学受験に直結しないような内容も多く掲載されています。

郷土飯は、中学受験で発展問題として出題される可能性は十分あるので、知っておいて損はありません。秋田のきりたんぽ、山梨のほうとう鍋など、写真付きで各地の名産が紹介されているので、「なぜ、昔からそういうものが食べられてきたのか?」農業と結びつけて親子で考えてみるのも大切です。

何が受験に頻出で、何は必ずしも覚えなくていいのかといったことは、一目瞭然とは言えないため、受験に特化して使う方法はおすすめできません。

ただ、こうしたゲームで知識を身につけることの意味というのは、ゲームで学習したことが、無意識に予習・復習につながることです。
いざテキストで地理を学習する際に「これ知っている」もしくは「聞いたことある」という知識を増やしておくことは非常に意味があります。
また一度テキストで学習した内容を、テキスト以外の全く異なる場、今回は桃鉄というゲームで見ることによって知識は、生きたものになり、定着しやすくなります。

さらに、この本のよいところは、地名にふりがなが振っている点です。桃鉄は子ども向けのゲームであるにも関わらず、駅名にふりがなが付いていません。この点、この本を使えば読みを確認できます。
さらに、この本では、各駅を、都道府県単位で整理しています。ゲームでは、都道府県を意識することがありませんが、この本を使うことによって、どの都市が何県にあるのかということを確認することができます

ゲームそのもので、日本地図に親しみ、この本を使って更に楽しく知識を深めることができれば、十分意味があります。
もともとこの本は、子ども向けに書かれていますが、親御様が使用することでも、子どもとの会話に十分活用できるのではないでしょうか。

コロナ禍の夏休み、自宅でゲームをしながら地理を学べるツール、ぜひ活用してみてください。

ツイッターなどでも情報発信しています。

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