高校受験と中学受験 受かりやすいのは? サピックスの偏差値 グラフの比較で一目瞭然

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中学受験
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中学受験と高校受験、どっちが難しいのでしょうか?早慶を目指すなら受かりやすいのはどちらなのか?そんな疑問のお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
というわけで、サピックス小学部と中学部の偏差値を比較してみてみましょう。

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男子の偏差値を比較

まずは、下のグラフをご覧ください。

SAPIX小学部と中学部の偏差値をランキング形式で比較しました。
(Replayボタンをおすと、中学から高校の偏差値の推移が動画で確認できます)

グラフに掲載したのは、中学・高校ともに募集がある学校。
サピックス中学部の偏差値表で偏差値50以上の私立・国立大附高校は、帰国子女枠などをのぞき、基本的にすべて掲載しました。

(参考)サピックス中学部の偏差値表

なお、特徴を見ていく前に注意したいのは、偏差値は、異なる母集団の数値を単純に比較することはできないということです。

たとえば開成は、中学では偏差値67、高校では64ですが、単純にこれをもって、高校のほうが易しい、入りやすいということはできません。

あくまで、この偏差値は、サピックス小学部、中学部それぞれのなかで、どの程度の位置にいれば合格するのかを示しているからです。また、中学は2科目受験校と4科目受験校、高校は3科目受験校と5科目受験校を一律に並べていますが、統計的な処理としては正しくないことはご了承ください。
また、特に中学で複数回の入試を行っている場合は、もっとも低い偏差値を掲載しています。

偏差値の仕組みについても、以下の記事で紹介していますので、ご覧ください。。

偏差値って何?どうやって求めるの?何がわかるの?
偏差値ってなに?志望校の偏差値は65だけど、60しかないそんなふうに、偏差値に一喜一憂されている皆さん!塾の先生は、必ずしもあなたの偏差値を気にしていないですよ!!気にして...

今回は、中学と高校で偏差値ランキングがどう変化しているのかを見る目的で、グラフを作成しています。

いかがでしょうか?

  • 筑駒・開成はともにトップNo.1、No.2!
  • 高校ではどの国立大附属高校も高い人気
  • 早慶はほぼ横並び
  • 渋谷幕張は中学・高校ともに人気

まず、男子のトップ校は中学も高校も筑駒、高校2番手の開成も中学でもNo.2です。
基本的に、筑駒は、中学でも高校でもずば抜けてレベルが高いと認識する必要があります。

中学と高校で若干特徴が異なるのが、筑駒以外の国立大附高校です。
中学ではあまり人気の高くない学芸大附属は、高校では非常に偏差値が高くなっているのがわかるかと思います。
学芸大附属は内部進学生も高校進学時に受験が必要で、6年間の一貫教育が保証されていません。
そのため、中学から学芸大附属に通うメリットが小さく、中学の偏差値はそれほど高くありませんが、高校では、筑波大附属などと並び、高い偏差値となるのです。

次に、早慶については、ほぼ横並びです。
中学も高校も慶應のほうが若干、偏差値は高めですが、1〜2程度の差であるため、実質的にはほとんど変わりません。

一方、特徴的なのは、ずばりピンポイントで栄東中学・高校でしょう。
1978年創設の、比較的歴史はある学校ですが、近年進学指導に力を入れ、上位校にのぼってきています。高校は「東・医クラス」「アルファコース」を設置している一方、中学は「東大クラス」「難関大クラス」と学力別に学級を分けていて、学期別の習熟度別クラスを組むなど、かつて進学校として名を馳せた神奈川県の桐蔭学院のようなきめ細かな受験指導を行っています。
また医学部専門予備校である池袋理数セミナーと提携した「医学部コース」を設置しているのも特徴です。

渋谷幕張や渋谷渋谷のように、受験指導や国際教育に力を入れている学校は、近年人気が高まる特徴があります。高い進学実績を伴う学校は、中学では特に人気を集めやすくなっています。
一方、高校については、都立日比谷など、公立の進学校も選択肢と入るため、新興の学校には若干の障壁があります。
栄東も将来的に中学同様の人気を集める可能性もありますが、数年のタイムラグを伴うことになりそうです。

なお、グラフで示した偏差値のデータは、以下の通りとなっています。

中学高校
筑駒7066
開成6764
筑波大附6162
渋谷幕張6461
学芸大附(世田谷中・高校)5060
慶應(中等部・高校)5858
早実5656
早大学院5656
青山学院5553
明大明治5553
市川5652
栄東6152
立教新座5250

女子の偏差値を比較

では、女子のグラフはどうなっているのでしょうか。

基本的に、女子も傾向は変わりません。中学で難しい学校は、高校でも難しい。
男子同様、学芸大附属と栄東に差は見られますが、それ以外に大きな変動はありません。

中学高校
慶應(中等部・女子高)6462
渋谷幕張6461
筑波大附6260
早実高5959
学芸大附高5058
青山学院高5555
明大明治高5553
栄東高(東医)6152

結局、中学と高校、どちらが入りやすい?

では、中学と高校、どちらが入りやすいと言えるのでしょうか?

ご覧いただいたように、それぞれのランキングでは、あまり大きな差はありません。

こちらの記事でも紹介していますが、高校受験は、中学受験組が抜けて入りやすいという面はあるものの、私立学校進学希望者にとっては選択肢が非常に小さいというデメリットもあります。

私立中学受験と私立高校受験 市場規模と難易度それぞれの事情
中学入試と高校入試の私立の市場規模はまったく異なります。 それは、中学入試の受験戦略にも、初めての受験で挑む高校入試にどう臨むかにも、大きく影響してきます。

一方で…。

私はこんなふうにも考えています。

受験勉強をスタートする時期は人それぞれ、勉強のほかにスポーツをさせたい、海外留学をさせたい、いろいろな事情があるでしょう。
一概にいつがいいとは言えませんが、中学受験で残念な結果でも、高校受験で難関校に合格する生徒が大勢いるのも事実です。
高校受験は、市場規模が小さくなる分、ライバルが少なく、モチベーションの維持が大変な場合もあります。一方、中学受験は、年々受験戦争が過熱化しているという現実もあります。

希望の学校に行くチャンスは、1回ではありません。長いスパンで、子供にとってベストな進学先を選べるといいですね。

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