中学受験で頻出の「SDGs」 小6の75%は「知っている」 2022年も必ず出る!

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中学入試で「SDGs」が頻繁に出題されています。多くの難関校でここ数年最人気なのが「SDGs」。最近はジャケットの胸元に「SDGs」のロゴのリングをかたどったバッジを付けるビジネスマンを見かける機会も多くなっています。実社会でも多くの企業が取り組む重要テーマなのです。
2021年に続き2022年も必ず出る「SDGs」
なぜ、こんなに出題されるのでしょうか?どう対策すればよいのでしょうか?

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身近な街の『課題』の『解決方法』を考える 〜2021年中学入試より

中学受験では「一般常識」の「SDGs」

SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年、ニューヨークの国連本部で開かれた「持続可能な開発サミット」で採択されました。ピコ太郎さんがSDGsのPPAPバージョンを作り国連で披露したことを覚えている方もいらっしゃるかもしれません。

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2030年までの目標達成に向けて2020年に「行動の10年」がスタート、2021年はその「行動の10年」が始まって初めての中学入試となりました。

2021年の中学入試では、早稲田実業やフェリス女学院など、複数の学校で、「SDGs(持続可能な開発目標)」のアルファベット4文字を書かせたり、逆に日本語の名称を答えさせる問題が出題されました。

中学受験生にとって「SDGs」は、すでに「一般常識」の問題です

課題とその解決方法をSDGsの視点で考えさせる

2021年度の中学入試、海陽中等教育学校では、「SDGs」を手段として、街の課題を解決する方法を考えさせる問題が出題されました。

なお、本サイトでは、著作権等の関係で、過去問は、一部の引用にとどめております。
過去問は、さまざまなサイトに掲載されていますが、四谷大塚の「過去問データベース」をおすすめしています。

松山市の将来をみすえ、どのような取り組みを提案しますか。…
本文の内容を参考にしながら、何を活用し、どのような取り組みを行って、どのようなまちづくりをめざすのかについて、選んだ2つの目標と関連付けながら述べなさい

内閣府が認定する「SDGs未来都市」に選定された松山市の課題を、SDGsと照らし合わせて抽出させ、その解決方法を考えさせる問題です。
SDGSの中身の正確な理解、そして課題解決方法を提案する思考力が試される問題です。

問題文では、松山市が防災に強い街づくりをめざしたり、豊かな自然環境を活かした環境対策事業などに力を入れているほかこのままでは50年後には人口が半分程度に減少してしまい、地域産業の活性化も過大であることなどが記されていて、こうした課題の解決方法を導く必要がありました。

首都圏の難関校でも複数校で出題

SDGsの17の目標を具体的事例に結びつける問題は、2021年だけでも、首都圏の複数の学校で出題されました。

おなじみの日能研の広告では、2021年の東邦大学付属東邦中学の入試問題が掲載されました。

2021年03月 東邦大学付属東邦中学校【社会】
日能研ホームページ。小学生のための中学受験塾として全国に展開。電車内額面広告でおなじみの「シカクいアタマをマルくする。」に取り上げられた東邦大学付属東邦中学校【社会】の入試問題(2021年03月掲載)をご紹介しています。

海陽中等教育学校同様、企業の取り組みが、SDGsのどの目標に合致するのか答えさせる問題です。

さらに、早実では、東京五輪のメダルをめぐる東京都のプロジェクト「都市鉱山でつくる!みんなのメダルプロジェクト」がどの目標に合致するか問う問題が出題されており、いまやSDGsの17目標の中身の理解なくして中学受験に臨むことはできなくなっています

なお、「朝日小学生新聞」の調査によると、2021年の中学入試では、このほかにも多くの学校でSDGsと社会課題、課題の解決について考えさせる問題が出題されたということです。

SDGsのアルファベット4文字を書かせる、カタカナでの読み方を書かせる、アルファベットがあらわす意味「持続可能な開発目標」を答えさせる。(昭和学院秀英、城北埼玉、 立教新座、東京都市大学付属、早稲田実業、フェリス女学院、海陽中等教育学校ほか)
SDGsの17目標のうち4つを示し、日本国憲法が規定する権利のうちで関連がない条文を選択させる。(春日部共栄)
17 の目標と、日本の企業が取り組んでいる事例についての関連を問う。(東邦大学付属東邦)
【そのほか、SDGsに関連する出題のあった学校】 佐久長聖、江戸川学園取手、西武学園文理、共立女子、神戸女学院、など
「朝日小学生新聞」調査より)

SDGsはすでに小中学校の教育現場に

このSDGs、最近は企業のCMや広告などでも耳にする機会が増えていますが、大手中学受験塾の間では、日能研が従前から特設ページを設けて、情報を発信しています。

日能研のサイトでは、社会に限らず、理科や社会などでSDGsに関連したテーマを取り上げた学校を網羅的に調査しています。

さらに、私立中学校での活動事例などを紹介するなど、積極的にSDGsを取り上げています。

一方、サピックスや四谷大塚、早稲田アカデミーなど他塾は、受験対策としては当然授業で取り扱っているものの、企業としてSDGsを取り上げることには、現時点では消極的です。のちに述べますが、実は企業こそSDGsの取り組みが求められているのですが、塾業界は、時事的な動きには疎いケースが多く、現時点では温度差が否めません

「SDGs」はすでに小学校の教科書にも掲載されています

このSDGs、受験業界では「時事問題」として扱われることが多いのですが、学校教育の現場では、一歩先を行っています。

2021年の中学入試に臨んだ受験生が使用した小学校の教科書のうち、東京書籍の「新しい社会6 政治・国際編」では、表紙を「SDGs」の関連写真が飾っています

さらに、本文では、SDGsについて見開き2ページを割いて説明しています。
このうち、「やってみよう」というコーナーには次のような課題が示されています。

1. 「目標から2つ選んで、その内容を具体的に調べてみましょう。
2. 目標達成のために、世界や日本で行われている取り組みはありますか。
3. 自分たちにできることはありますか。

この課題、さきほどの海陽中等教育学校の入試問題と本質は同じです。

SDGsの中身を理解し、具体的な解決策を考えることは、決して中学受験生だけが学ぶ事柄ではありません。北は北海道、南は沖縄まで、全国の小学生が学んでいる、基本的な事柄なのです。

実際、朝日小学生新聞の調査では、全国の小学6年生の75%が、SDGsを「知っている」と答えています。

ちなみに、この調査では、17目標のうち、小学生の間で最も関心が高いのは、「海の豊かさを守ろう」。次いで「安全な水とトイレを世界中に」だそうです。

SDGsは、子供から大人までの「共通課題」

ビル・ゲイツが「トイレ革命」??

マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツが「トイレ革命」に取り組んでいることはご存知でしょうか?

ビル・ゲイツ - Wikipedia

2021年の中学入試の時期、「あのビル・ゲイツが『トイレ革命』に挑戦する訳」という記事を目にしました。

ITビジネスの一線から引退したビル・ゲイツがなぜトイレ革命に取り組んでいるのか?不思議に思うかもしれませんが、SDGsについての理解があれば、決して突拍子もない発想ではないことがわかります。「トイレ革命」は、小学生の関心第2位の目標「安全な水とトイレを世界中に」に結びついているわけです。

つまり、いま、世の中の動きは「SDGs」とは切っても切り離せない存在に、すでになっているということです。「SDGs」に興味がある、なしを問わず、逃げられない存在なわけです。

企業はSDGsとESG

そして、日本企業もSDGsへの取り組みは不可欠な状況になっています。

いま、世界の機関投資家は「ESG投資」という投資指標を通じて、環境保護や持続可能性につながら企業の価値を、高める仕組みを構築しています。
国連は、2006年「PRI(責任投資原則)」というものを宣言しました。当時のアナン国連事務総長が提唱し、機関投資家の意思決定にESGを反映させるための原則をまとめたもので、GPIF、つまり日本の年金積立管理運用独立行政法人も署名しています。
PRIのもと、ESG、すなわち環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に取り組まない企業には投資が行われません。そして、SDGsに向けた取り組みを行うことによって、ESGを投資家に対して示しているのです。
私たちの年金も、ESGに取り組んでいる企業のみに投資され、運用されているわけで、実は日本国民全員が、SDGsとは切っても切り離せない存在になっているということです。

SDGsは、学校教育現場でも、企業でも、今後10年間避けて通れない、世代を超えたグローバルルール、「共通言語」であり、中学受験で好まれる「時事問題」とは、全く次元の異なるものであると言えるでしょう。

家庭で親子でSDGsを

中学受験、また高校受験や大学受験において、SDGsは2022年以降も継続して取り上げられるのは確実です。

塾でも学習はしますが、SDGsは内容が多岐にわたり、本来は、授業1回から複数回分割いてもよいくらいのボリュームがある内容です。さきに学校の教科書の取り上げ方を説明しましたが、索引まで含めてわずか116ページの薄手の教科書で2ページを割くほどのテーマなわけです。
ただ、SDGsの取り組みが社会的評価や機関投資家の判断に影響を及ぼす大手企業と異なり、塾業界ではSDGsは「時事問題の1つ」程度の認識しかないのが現状です。
(塾は入試問題の研究や、「時事問題対策」は得意なのですが、実社会の動きに敏感とは言えないのも現実で、塾の先生方がどれだけSDGsを生活に密接した問題として認識しているかは、ちょっと疑問符がつきます)
当面は、家庭での親子の会話などを通じて、SDGsの基本的な知識や物事の考え方を、じっくり身につけていく必要がありそうです。

書店に行けば、SDGs関連の書籍も多く見つかりますが、国連のホームページでも、子供向けのすごろくゲームのような教材も無料でダウンロードすることができます

ちなみに、私がSDGsに関心を持ったきっかけは、落合陽一さんの『2030年の世界地図』です。

この中で、落合さんは次のように述べています。

私自身、初めて耳にした頃はあまり腑に落ちませんでした。「飢餓」など日本から見たら遠く感じる話もありますし、本質的な部分でわかりづらいところがあります。

そのうえで、SDGsがなぜいま注目されているのか、SDGs、GAFAM、中国、サードウェーブの世界を俯瞰しわかりやすく解説された1冊です。大人がSDGsの意味を学ぶにはちょうどよい本となっています。
この本では、SDGsは「ヨーロッパ式ゲーム」であり、GAFAが台頭するデジタル・ビジネス界においても今後、「ヨーロッパの時代」がやってくるかもしれないといった落合さんらしい考察もなされています。
ご興味があればご一読ください。

ピコ太郎さんの動画が公表されたころは、まだ遠い話のようだったSDGsですが、気づけは、街なかでもみかけないことはないレベルまで浸透しています。
17目標について、この記事では個別には触れませんでしたが、社会の課題と解決方法を考えるのは、まさに最近塾が説明会などで唱える「思考力、分析力」を問う問題対策として最適です。そして、私立学校の先生は、すでに塾の先生以上に「SDGs」を教育現場で取り扱っています。
まさに世の中全体がSDGsによって動いている今、中学受験生をもつ家庭にとって逃げられないテーマになっています。

ツイッターなどでも情報発信しています。

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