2021年 大手中学受験塾のオンライン授業 本格始動!

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中学受験
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2020年は、コロナ禍で、これまでの大学受験に限らず、中学受験や高校受験でもオンライン授業が試みられ、塾業界にとって革新的な年となりました。
そして、2021年は、オフラインの代替策としてでなく、「新戦略」としてオンライン授業が本格的に導入される年になりそうです。

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四谷大塚

大手塾のなかで、オンライン授業で一歩リードしているのが、四谷大塚です。

ナガセのグループ企業として

四谷大塚は、東進ハイスクールを経営する株式会社ナガセ(9733)のグループ会社です。
東進ハイスクールといえば、フランチャイズの東進衛星予備校で地方への勢力を一挙拡大した大学受験予備校で、映像配信では業界を一歩リードする存在です。
2020年4月には、「四谷大塚の実力講師陣による授業を無償提供する」という「全国統一オンライン講座」を、他社に先駆けて配信開始。
2ヶ月後の6月には「四谷大塚オンライン学校」に改め、サービスの拡充を図るなど、業界トップのグループとしての存在感を示しました。

進学くらぶ中学受験コース 開講

2021年度は、「自宅で校舎と同じ教材・授業・テストで中学受験勉強」ができるという「進学くらぶ中学受験コース」を開講します。
実際に校舎で授業や中学受験指導をしている先生の講義を受けられるというものです。

進学くらぶ|中学受験の四谷大塚
小学4~6年生対象。四谷大塚直営校舎と同じ教材を使い、同じテストを受験し、同じカリキュラムに沿って、ご家庭で学習を進めることが出来る通信教育システムです。

Motoサピおすすめ度 ★★☆

自分のペースで勉強したい、勉強習慣がついたお子さんにおすすめです。

注意したいのは、東進の大学受験のオンラインコース同様、「一方通行」の講義の配信だということです。
四谷大塚は、学生アルバイトの講師は採用しないなど、講師の質の維持にはこだわりがありますから、配信される講義の質も高いものが期待できます。
また、「予習シリーズ」は、自習用教材としての長年の蓄積があります。
一方、通塾と異なり、まわりのライバルの顔を見ることはできません。基本的には孤独な受験勉強になりますので、小学生にとっては、モチベーションの維持は難しいでしょう。
ほかの塾との併用したり、親御さんによるきめ細かな指導が不可欠な点は注意が必要です。

早稲田アカデミー

コロナ禍で、早稲アカもオンライン授業にいち早く取り組んだ塾に挙げられます。

早稲アカDUAL

早稲アカは、2020年「早稲アカDUAL」と銘打ち、「校舎での『対面授業』とオンライン『双方向Web授業』両方やります!」と打ち出しました。
多くの進学塾が、対面授業を行えなくなり、カリキュラム進行に滞りを見せる中、Web授業をメリットと強調。広告などで大々的に宣伝しました。「ピンチをチャンスに!」というところが早稲アカらしいところです。
Web授業は、ZOOMを使った双方向の授業とし、「対面授業と変わらない臨場感のなかで授業を受けることができる」としていました。

「オンライン校」

加えて2021年にスタートするのが、「オンライン校」です。
早稲アカDUALと同等のサービスですが、早稲アカの特徴である「志望校別対策コース」を、「”対面と同じように受講”できる」としています。
過去問や確認テストにおける作文などの添削や、回診電話・回診メールなど、早稲アカならではのきめ細かな面倒見も実現するとのことです。

【早稲アカ】早稲田アカデミー オンライン校
早稲田アカデミー オンライン校 のご紹介です。

Motoサピおすすめ度 ★★★

近くの教室で受けたい講座を受けられない際は、是非活用したいですね

早稲アカは首都圏に100以上の教室を有しますが、「志望校別対策コース」は限られた教室で行われており、これまでも、最寄りの教室で受けられるというわけではありませんでした。
自分の志望校の対策講座が近くの教室で開講されていないのであれば、大いに利用する価値がありそうです。
ただ、大切なのは、本人や親御さんの、やる気、熱意。オンラインがゆえに、積極的にシステムを活用して講師に存在をアピールしなければ、結局、画面の向こうのただのお客さん扱いになってしまいます。
季節講習は教室での受講を相談したり、授業見学を要望するなど、ライバルを意識できる環境を自分で作っていくことも大切です。

サピックス

対して、サピックスは、オンライン授業に消極的です。

にぶかったオンライン対応

2020年の緊急事態宣言下でも、早稲アカなどがオンライン対応を打ち出す中、休講するのみで月謝の返済もないなど、一時、サピックスへの不満が高まったのは、記憶に新しいところです。
代ゼミグループ下にあるため、授業の収録・配信はその気になればできるはずのように思えますが、早稲アカ以上に対面授業を重視しているのがサピックスです。
テキストも、早稲アカで使われる四谷大塚の「予習シリーズ」と異なり、授業システムと一体で開発されており、完全な自習には不向きな作りです。
少人数制で指名しながら、それぞれの校舎の教師にある程度の裁量を与えながら指導するスタイルで、生徒数の多さを考慮すると、ZOOMのオンライン授業の導入も簡単ではなかったようです。

オンライン講座のアナウンスはなし

2021年についても、小学部はオンライン授業のアナウンスはありません。
なお、中学部については、「オンライン校」を開校することになっていますので、その動向次第で、今後小学部に動きがある可能性はあります。

日能研

日能研も、サピックス同様にオンラインの対応は限定的です。
他の塾と異なり、全国に教室を展開していますが、一部地域では「Zoomによるオンライン対面授業」が行われています。
ただ、対外的に広く周知はされておらず、今後も対面中心の授業が続きそうです。

相次ぐ「新規校舎オープン」。やはり中学受験塾は対面授業が中心

一方、コロナ禍でも、各進学塾は、新たな校舎をオープンさせます。

四谷大塚と早稲田アカデミーは、ともに横浜市の日吉に新校舎をオープンします。

日吉は、慶應大学のお膝元。慶應普通部もある地です。

日吉には、すでに日能研とサピックスもありますので、さながら塾の激戦区になります。

生徒数の増加に歯止めがかからないサピックスも、白金高輪校のすぐそばに白金台校をオープンしました。

やはり、小学生にとって、オンラインで一人で学習するというのは、よほどの精神力と能力がない限り厳しいでしょう。

大学や予備校の大教室の授業と異なり、多くの塾はきめ細かな指導を是としていますから、今後も対面授業を重視する形は続きそうです。

ただ、近くに希望する塾の教室がない場合や地方・海外在住の受験生にとっては、はからずも学習機会が広がる形となっています。

「オンライン」も上手に活用しながら、万全の受験対策を進めてください。

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