早稲アカ豊洲・品川開校 湾岸エリアで大手4塾の競争激化へ 中学受験

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受験全般
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早稲田アカデミーが、豊洲校と品川校を2校同時に開校します。
豊洲には、すでにSAPIXや四谷大塚、日能研や駿台・浜学園などが教室を構えていて、中学受験塾の競争が激しくなりそうです。

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早稲アカが3校同時に開校へ

2021年5月、早稲田アカデミーが「湾岸エリアに3校同時開校!!」を発表しました。

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豊洲と品川、いずれも校長は、NN開成クラスの担当者という力の入れようです。

豊洲校

早稲田アカデミー豊洲校 校長:熊木 隆太先生(NN開成クラス 担当)
豊洲には、同じビル内に「個別指導館」も開校します。

品川校

https://www.waseda-ac.co.jp/info/2021/detail/open_school/shinagawa.html
早稲田アカデミー品川校 校長:丸谷 俊平先生(NN開成クラス 副責任者)

5月に入塾説明会開催、入塾料は無料で

いずれも2021年夏に開校予定で、品川校・豊洲校では入塾説明会が実施されます。

【品川校】
第1回 5/30(日)10:00~11:30  品川インターシティ
第2回 6/13(日)10:00~11:30  早稲田アカデミー品川校
【豊洲校】
第1回 5/23(日)10:00~11:30  豊洲文化センター
第2回 6/13(日)10:00~11:30  早稲田アカデミー豊洲校

説明会は、特設ページにて、5/10から受付を開始しています。

豊洲はすでに大手3塾が教室を構えていますが、企業にとっても人気のエリアで、ただでさえ大規模な空き物件を見つけるのが難しい地域で、早稲アカとしてもやっと物件を確保できたというタイミングと推測されます。
中学受験塾のうち、SAPIXは、新校舎開校時は、受験学年の募集は行いませんが、早稲アカは、受験学年の小6も含めた募集を行う方針です。

両校とも校長にNN開成クラスの担当者をあてて、それを大々的にPRするあたりに、湾岸エリアを攻める気概が感じられます。 

拡大続ける早稲アカ、SAPIXに対抗か

小学部はコロナ禍でも生徒増

早稲田アカデミーは、新校舎開校を発表した2021年5月10日、2021年3月期決算も公表しました。

会計年度における平均塾生数(4~3月の12か月平均)は、小学部は21,591人で前期比3.7%の増となりました。中学部が2.6%減、高校部が16.7%減だったのに対して、小学部の好調ぶりが目立ちます
(なお、3月単月では小〜高全体で、3月単月では前年同期比8.9%増と大きく改善)
経常利益は1,077百万円で、前期比7.3%減です。しかし、ことし1月に2021年3月期~2024年3月期の中期経営計画を公表いたしましたが、2021年度の業績は、2022年3月期の利益目標を超える実績を達成し、数値目標の見直しを行うなど、好調な様子です。
新規校舎に関しても、2021年には横浜市の東横線・横浜市営地下鉄グリーンライン日吉駅近くに日吉校を開設したばかりですが、さらに拡大が続いています。

SAPIXに対抗で湾岸エリア進出か

:早稲田アカデミー :SAPIX :四谷大塚 :日能研

もともと東京北部や埼玉県などを中心に勢力を拡大した早稲田アカデミー。
SAPIX小学部の校舎44校舎中、25校舎が位置する駅周辺に、早稲田アカデミーも校舎を構えています。明らかにSAPIXを意識する形で校舎を展開してきました。
一方で、早稲アカは、ターミナル駅や急行停車駅などに限らず、小規模な駅周辺にも校舎を構え、SAPIXや日能研の通塾に時間がかかる地域の子どもも取り組む戦略もとってきました。
住む場所を決める際、SAPIXがあるかどうかを基準にするという話も聞きますが、早稲アカは、あえてSAPIXに通えない/ 通わない生徒をターゲットにしてもいました

そして、湾岸エリアは、四谷大塚や日能研と比べても進出が遅れている印象でしたが、今回、豊洲と品川の開校で、高所得層が多く、人口が増加する地域を積極的に攻める姿勢が明確になりました。

決算資料の中で、早稲田アカデミーは、豊洲・品川校について、次のように記しています。

当社のブランド力を活かせる極めて市場性が高いエリアでの出校であり、既存校とのシナジーも発揮して二学期以降の 塾生数増加に寄与することが見込まれる…

また、豊洲が位置する江東区こそ、私立中学進学率は都内13位とさほど高くないものの、タワマンが立ち並ぶ豊洲を含む湾岸エリアは教育熱が高く、小学校によっては、7〜8割の生徒が中学受験を希望するエリアです。そして高学歴の保護者も多く、相応の高いレベルの校舎になるポテンシャルが高いですので、校長にはNNの担当者をあて、他塾とガチンコの勝負に出ると見ています。

ちなみに、これは、2021年すでに開校した横浜市の日吉校と同様の戦略です。東横線の日吉駅周辺は、すでに成熟した街であり、早稲田アカデミーも隣駅の綱島、また近隣の武蔵小杉や菊名などにも教室を構えています。しかし、日吉では、近年、野村不動産が1000戸を超える大規模マンションを建設し、現在も販売中です。

大規模マンションが建設されると、小学校入学のタイミングなどで入居する世帯が多いため、将来的に塾需要の増加が容易に想定できるのです。
そのため、2021年になって早稲田アカデミーと四谷大塚が同時に開校するという事態になりました。

豊洲で大手4塾などが激戦へ

湾岸エリア周辺には、これまで、各塾が、以下の校舎を構えています。

早稲田アカデミー 月島校
SAPIX 豊洲校・白金高輪校・白金台校
日能研 豊洲校・勝どき校
四谷大塚 豊洲校・勝どき校

:早稲田アカデミー :SAPIX :四谷大塚 :日能研

このほか、早稲田アカデミーの木場校や日能研の深川校(門前仲町)、SAPIXの東京校や白金高輪校なども、湾岸からの通塾エリアでした。
なお、豊洲では、日能研が他の塾に先駆けて進出し、SAPIXが2009年に白金高輪校などと同じタイミングで開校。四谷大塚も同じ2009年にららぽーと豊洲の中に開校しました。
SAPIX豊洲校は現時点では「中規模校」です。そのため、なかには、大規模校である東京校に通う生徒もいます。
早稲田アカデミーとしても、これからでも十分に勝負できると踏んで、2校同時開校に至ったのでしょう。豊富な教室数の校舎ですので、SAPIXとの勝負に出るためにNNコースを設置するなど、せめて来る可能性があります。
また、豊洲には、栄光ゼミナールや駿台・浜学園、エルカミノなどの塾も構えています。また、希学園も、芝浦に教室を構えていて、湾岸エリアは中学受験塾の激戦の様相を呈しています。また、品川校については、SAPIX白金高輪校や白金台校、大井町校などとライバル関係になると想定されます。

塾の生徒獲得競争は、湾岸近くでは白金高輪周辺や、横浜市の日吉など、各地で繰り広げられています。
また、大手4塾すべてが同じ駅周辺に教室を構えているのは、渋谷とお茶の水、横浜、日吉とわずかしかありません。
「優秀な生徒の囲い込み」は、合格実績に直結し、それが今後の塾の勢力図に結びつく現実があるだけに、湾岸エリアでの各塾の動向が注目されます。

ツイッターなどでも情報発信しています。

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